大正14年創業。
蒲鉾屋として営業を開始する前は、漁師だった植山一族。
しかし、大型台風に船を流されて以降、鮮魚店へ転業したと聞いています。
大正14年に初代:親(ちかし)により創業された『植山商店』(写真)は、
その日に獲れた新鮮な魚を販売し、
売れ残った魚で蒲鉾や薩摩揚げを作っていました。
また、魚屋の奥の広間では、女性たちが美味しい料理を作り、
お祝い事がある度に宴会が開かれていたそうです。
その後、初代:親(ちかし)の長女と長男がのれん分けし、
新鮮な刺身とこれぞ浜ノ市の味!と言われる味付けで有名な
長女・ハルエが経営する『植山仕出し屋』と
味と技術に頑固な夫婦が、新たな浜ノ市の味を作り出すことになる
長男・常男が経営する『植山かまぼこ屋』となりました。
のれん分けされたそれぞれのお店は、それぞれの味と伝統を守り続け、
現在もここ浜ノ市で営業しています。
そして、初代:親(ちかし)の長男:常男(つねお)が立ち上げた
『植山かまぼこ屋』は、その長男:雅博(まさひろ)の代で法人化され、
現在は、雅博の長男:吉将(よしまさ)が、四代目店主として、
味と技術を守り抜いています。ちなみに私は、その四代目店主の嫁です。
同じ土地でずーっと同じ品物を提供することの難しさ。。
時代が変わるということは、材料が変わるということ。
材料が変わるということは、同じ味を作り出すことが困難になるということ。
それでも、私たちが一番大切にしていることは
『 懐かしいと想ってもらえる味 』
知れば知るほど、奥の深い蒲鉾作り。弱音を吐きたくなる日々もありますが、
『 やっぱりここのじゃないと!! 』
と言ってくださるお客様がいる限り、先代に恥じぬよう、頑張って行きます。
まだまだ未熟で、先代の女将さんたちの足元にも及ばない私ですが、
必死で頑張ってますので、よろしくお願いいたします!(^^ゞ (笑)